郷に入りては郷に従え 〜中国の風習〜

さてさて無事に出産を終え、2度目の我が子との対面は翌日。
宇宙人のような顔をした我が子は、なんと布でグルグル巻きになっていました。
中国の風習で、生まれてすぐに布でグルグル巻きにして生後1ヶ月位まではそのまま育てるらしいのです。なんでも、「おとなしい子に育つ」「赤ちゃんが安心する」とか「扱いやすい」など理由があるようです。
顔だけピョコンと出て、手足がバタバタ自由にできずモゴモゴ動く姿は、まさに“イモ虫”。おかしすぎて写真とビデオを撮りまくってしまいました。
きっと将来いい記念になると思って。。
母子同室で2日後からは一緒に過ごすことができました。病院にいる間は“郷に入りては郷に従え”でグルグル巻きのままでしたよ。もちろん。食事は普通の?食事でした。朝から肉まんやあんまんが出たりするんですよ。
魚のスープを飲むと母乳にいいと言われ、毎日昼、夜とスープを作ってもらって飲んでました。土鍋のような器に、魚一匹入っているスープを毎日2回飲むのはちょっと大変でしたが、「母乳のため」とがんばって飲みましたよぉ!
が、その甲斐もなく私の母乳は出が良くなかったのです。
中国では産後、母乳指導もなければ沐浴指導、その他の色々な指導は全くないんですよ。なのでオッパイが張ってきたときも、マッサージなどは一切してもらえず、ただやり方をちょこっと教えてくれるだけで「自分でがんばりなさい」と言われ、泣く泣くマッサージを自分でしたんです。ガンガンに硬くなったオッパイを自分で揉みほぐすことなんて出来るわけないじゃないですかっ!
経験ある方は分かりますよね?痛すぎてとても揉みほぐせません。
見るに見かねた主人が名乗りをあげてくれ、夫婦でつらいオッパイマッサージが始まりました。
夫婦そろって初めてのオッパイマッサージ。。大変でした。。
一ヶ月もたつと慣れてきたのか「オッパイマッサージの仕事始めようかな。上海ではやるかも。。」ぐらいの事言ってましたけどね。(スケベでしょ!)



中国式沐浴

話は戻りますが、退院するまで本当に何の指導もありませんでした。看護婦さんが毎日、赤ちゃんを沐浴室に連れていってしまうので入浴シーンは見ることができなかったのです。しかも立ち入り禁止だし。。
一番気になっていたのが、沐浴から帰ってくると体中真っ白になって戻ってくることでした。ベビーパウダーがすごいんですよ。特に首のところなんか、肉と肉の間に入っていて可愛そうなくらいでした。一度沐浴シーンを見てみたいと思っていたので、退院する日に私が赤ちゃんを連れて行き、看護婦さんに「記念にビデオを撮りたいから入れて」とお願いして特別に入れてもらったのですが、流し台があるだけでベビーバスらしき代物はないんです。「まさかあの流し台で直接お湯をかけて洗うのかしら??」と思っていたら、予感的中!看護婦さんは流しの中に裸の赤ちゃんを寝か
せ(寝れるような板はありましたが。。)お湯(だと信じたい!)を蛇口から直接赤ちゃんに勢い良くかけるんです。もちろん赤ちゃんはビックリして「ギャ〜〜!」ですよ。
看護婦さんはニコニコしながら泣くのはおかまいなしにチャッチャッと洗ってました。夫婦で「なるほど、立ち入り禁止なわけだ。」とうなづき合いました。
沐浴が終わると、キョーフのベビーパウダー責めが!!
まるで中華料理にコショウを振り掛けるかのようにパッパカとふんだんにかけられるヒナちゃん。(日菜子と命名)
ビデオを片手に「あーヒナちゃん、中国で生まれて強い子に育つわね。」と思わざるをえませんでした。



めでたく退院

“ビックリ”は色々あったけど、最後は日本から送ってもらったカワイイ服に着替えて日本人に戻りました。看護婦さんたちに「公主(お姫様みたい)」と言われて、夫婦&バァバ(私の母)でニヤニヤしてました。ホント親バカ。
アパートに向かうタクシーの中、初夏の青々とした樹木の緑がとってもきれいで印象的でした。これから始まるヒナちゃんとの戦いなど知るよしもなく、幸せに酔いしれる私でした。

 

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